Withステートメント サンプルプログラムの図形(線分)の追加のように、Withステートメントを使用すると、最初に1度だけオブジェクト名を指定すれば、各プロパティやメソッドの前にオブジェクト名を指定する必要がなくなるので、1つのオブジェクトに対する処理をブロック化してプログラムコードを簡潔に記述することができます。また、オブジェクトに対する複数のプロパティ設定やメソッドの呼び出しが高速化されるという効果もあります。ただし、実際にはよほど大規模なプログラムでもない限り、体感できるほどプログラムの実行が高速化されるわけではありません。
既定のメソッド Itemメソッドはコレクションオブジェクトの既定のメソッドです。既定のメソッドとはコレクションオブジェクトのメソッド名を明示的に指定しなかった時、指定したものと見なされるメソッドのことです。例えば、サンプルプログラムSample08で指定した画層を取得しているプログラムコード(1)は、メソッド名Itemを省略して(2)のように記述することができ、(1)と(2)はまったく同じ意味です。 (1) Set objLayer = ThisDrawing.Layers.Item(findLayer) (2) Set objLayer = ThisDrawing.Layers(findLayer) コレクションオブジェクトはその機能が1次元の配列変数と似ているため、(2)のようにメソッド名Itemを省略して配列変数と同じような形式で記述されるのが一般的です。